「仁義なき戦い」シリーズ

この日・月の連休の深夜、WOWOWでは深作欣二監督「仁義なき戦い」シリーズをやっていた(1〜2ヶ月前に特集でもやっていたけど)。はじめて連続で延々と見た。おもろい。
菅原文太の暴力性と内省性が入り交じったような魅力(「インテリやくざ」の登場=やくざの近代化を象徴する小林旭も大きい)、「仁義なき」ということで任侠性・物語性を廃したヤクザ間の集団政治抗争劇の魅力の外にも、おそらく殺陣の約束事に真っ向から対峙するだろう暴力や暗殺シーンのネオリアリズモを模倣したような手法、世の風潮とのリンクを示すジャーナリズム的カットバックといったものも非常に面白かった。音楽も強烈。昭和史を見る上でも大事なシリーズだろう。
とかいいながら一番気になっていたのは、松方弘樹が死んでも死んでも次の作品に別の役で再登場していたことだったりする。しかも新しい作になるごとにメークがどす黒くなってゆく。その転生ぶりには中上健次の小説を読んでいるような錯覚が起きたよ…。

仁義なき戦い [DVD]

仁義なき戦い [DVD]

仁義なき戦い 広島死闘篇 [DVD]

仁義なき戦い 広島死闘篇 [DVD]

仁義なき戦い 代理戦争 [DVD]

仁義なき戦い 代理戦争 [DVD]

仁義なき戦い 頂上作戦 [DVD]

仁義なき戦い 頂上作戦 [DVD]

仁義なき戦い 完結篇 [DVD]

仁義なき戦い 完結篇 [DVD]

昭和の劇―映画脚本家・笠原和夫

昭和の劇―映画脚本家・笠原和夫

「仁義なき戦い」調査・取材録集成

「仁義なき戦い」調査・取材録集成