メルヴィル

ビリー・バッド (岩波文庫 赤 308-4)

ビリー・バッド (岩波文庫 赤 308-4)

現在読書中。相変わらず知識が脱線して百科全書的に拡散していきそうになる様がなんとも面白いメルヴィル。しかし一方で、鯨を含めた登場人物たちにはいつも強烈な収束力がある。語りの百科辞典的発散性とキャラクターの収束性という二つのバランスが、小説を進めてゆく原動力になっている気もする。
1888〜89年頃に執筆されたということは、日本でいうと明治20年くらいの話か…。