ブラザーズ・グリム

今日はサービスデーで映画が1000円の上たまたま時間があったので、みてみた。
http://www.b-grimm.com/(音声出る画面アリ)
グリム兄弟の割り切ったキャラクター化とあいまって、うまく童話のモチーフをクエスト(探求)もののファンタジーの話に一本化している。映画の筋としてはよくまとまっていて、たぶんギリアムは確信犯的にわかりやすいストーリーにまとめたんだと思う…。
とか思いながら帰ってきてHPを見てみたら、案の定監督インタビューに

ドン・キホーテ」という作品が頓挫してしまった後、自分がずっと温めていた企画が3、4本あり、これを映画化しようと頑張っていたのですが、残念ながら製作費が集まりませんでした。ちょうどその時に『ブラザーズ・グリム』に巡り会えたのです。これで、また仕事ができると思い、とてもホッとしました。自分が題材を集めて、映画化しようと思って企画を作っていくよりも、元々スタジオ側、製作会社が作りたいと思っている企画の方が、もちろん製作は容易なわけで、今回はそのようなパターンでした。

とあった。道理で、話を圧縮しすぎっていうか、ギリアムの映画ってこんなに展開早かったっけ…と、見終わった後で思わされたので、納得。出来が悪いわけではなくて、かなり割り切って作ってる感じ(しかしそういえば主人公の兄弟二人は、夢想家とリアリストということで「ドン・キホーテ」の二人組を連想させるものでもある気がする)。
そして同じインタビューで、

グリム童話の中で、好きな話はたくさんあります。でもおとぎ話の中で一番好きなのは、グリムではなくアンデルセンの「はだかの王さま」なんです。様々な大人が目をくらませて、真実が見えなくなっている一方で、子供だけが真実を見ることができるというところがとても気に入っています。

と書いてあるのを読み、「確かにギリアムならグリムより『はだかの王様』だよな〜」とまた納得w
でもちゃんと楽しめる映画になっていて、損した気にはならない(1000円だったからか?)。グリム弟を演じたヒース・レジャーは印象に残る。チェコで撮ったという映像も細かいところまで凝っていていいですね。ギリアムのファンならば、無意味なギミックが多い拷問マシーンとか、子供をさらっていく泥人形「ジンジャーブレッド・マン」のシーンなんか興奮できるはず。

ロスト・イン・ラ・マンチャ [DVD]

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↑「ドン・キホーテ」頓挫のいきさつがわかる映画(涙)やっぱモンティ・パイソンのアニメは好きだー!!